業界はなぜ香西咲さんを蹂躙したカルト集団との関係を断ち切らないのだろうか

今週の月曜日、産経WEST内のアクセスランキングで、出演強要問題が4位となりました。

(2016年12月5日 産経新聞「産経WESTランキング。4日集計」より、引用。)
(1)【福岡タクシー病院突入】死者3人、数十メートル前から急加速
(2)【世界ミニナビ】激震の韓国、珍島犬の恨みか…平昌五輪
(3)【高校野球】部員10人…うち8人が二刀流「秀才軍団」洛星
(4)ホストクラブ通わせ借金→AV出演持ちかけ“スカウト集団”
(5)【衝撃事件の核心】ポケGO事故で次男亡くした父、悲痛な叫び

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依然として、出演強要に対する人々の関心は高いようです。
ツイッターについても同様です。
本日、辻丸さんがリツイートされているかたの書き込みのなかに、正鵠(せいこく)を射るものがありました。
引かせていただきます。

tsunamiwaste2016さん>
昨晩、NPO法人 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス 金尻カズナ氏の講演会に参加してきました。
もうね、AV業界っていうのは誘拐組織以外の何物でもない。
犯罪だわ。

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(再掲)
AV業界っていうのは誘拐組織以外の何物でもない

現在、大多数の国民が、同種の思いをいだいているはずです。
このうちの何人かは、内心、忸怩たる(恥じうる)ものを感じているのではないでしょうか。
「自分は愚かであった」
と。
過日、PAPSから資料をおくっていただきました。
そのなかの以下のくだりは、出演強要問題の根本にかかわるものと考えます。

(2016年1月25日 賃金と社会保障「まだ可視化されていないアダルトビデオ産業の性暴力被害と若者の貧相」より、引用。)

<24ページ。PAPS世話人 宮本節子さん>
AVには被害者などいない、女性はみな同意のもとに撮影に応じているし、それ相当の対価も得ているのだから何も問題はない、というのが従来のAVに対する一般的な、特にAV愛好家の理解であり、この理屈の上で、AVを後ろめたさや、まして加害者意識を持たずに鑑賞することができているのである。
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宮本節子さんの論説によれば、AV愛好家は、
AVには被害者などいない
女性はみな同意のもとに撮影に応じている
と、自分に都合のよい解釈をしているそうです。
結果、
加害者意識を持たずに鑑賞することができている
と指摘します。
池内さおり議員も、国会質疑で、同旨の発言をしました。

(参考;2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」

<池内さおり議員>
膨大な量のアダルトビデオが今流通をしています。
そこで流されている女性の映像のうち、果たしてどれだけの人たちが自分の選択で自分の意思で出演しているのか。
長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。
私は、それは本当だろうかというふうに思います。

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女性はみな同意のもとに撮影に応じている
いま、この前提条件が崩れました。
当該部分は、
「女性は強要されて撮影に応じている」
となりました。
業界にとっては、2016年6月11日が、メルクマールとなったようです。
この日、プロダクションの社長ら3人が逮捕されました。
各紙はこいつらの悪行をつぎのようにつたえています。
(※一部分を引用。それぞれ改行を施しています。)

2016年6月12日 産経新聞
(略)女性はグラビアモデルとして平成21年に契約。
ところがその後「AVの撮影をする」と告げられ、撮影現場に連れられた。
女性は拒否したが、契約を理由に「違約金を払え」「親に言うぞ」などと迫られ、数年間にわたり繰り返し出演せざるを得なかったという。

2016年6月12日 産経新聞
(略)、メーカー側も女性が嫌がっていることを知った上で撮影していたとみられる。

2016年6月12日 読売新聞
女性との所属契約にはAV出演をほのめかす内容があったが、本人には契約書のコピーを渡さず、内容を知らせていなかった。
女性が撮影を拒もうとすると、「違約金が発生する」などと迫り、出演させた。

2016年6月13日 朝日新聞
女性は09年ごろ、「グラビアモデルの仕事ができる」と説明を受け、タレントとしてマークス社と契約。
その後にAVに出演する契約書にも署名したが、同社に契約解除を求めても、「親に請求書を送る」などと解除に応じてもらえなかったという。

2016年6月13日 毎日新聞
(略)、女性は「グラビアモデルの仕事ができる」と説明を受け同社と契約。
契約書にはAVへの出演も記載されていたが、女性には十分な説明がなく、契約書のコピーも渡されなかった。
女性がAVへの出演を拒否しようとすると、「違約金を払え」などと迫られ、AV作品に出演させられたという。

2016年6月14日 産経新聞
女性は平成21年に当時社長だった村山容疑者と面接し、グラビアモデルとして契約したが、契約書には「成人向けの作品も出演する」との文言が書かれていた。
女性は契約書の写しを渡されなかった。
女性がAV撮影を拒否すると、「違約金を払え」などと数人で取り囲んで軟禁状態にし、撮影を強行したという。

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社長の逮捕から11日後のことでした。
IPPAというメーカー団体が、あっさりと自分たちの非をみとめます
2016年5月に、HRN(ヒューマンライツ・ナウ)からだされていた要望に対して、急遽、回答をしました。
具体的にみてみます。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
1)プロダクションや制作会社との間でコードオブコンダクト(行動規範)を締結し、
強要しない、
違約金請求しない、
同意のない作品には出させない、
人権侵害を行わない、
適正な報酬を支払う、
等の項目を具体化し、それを承諾したプロダクション・制作会社としか取引しないようにする。

 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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2016年6月22日に、IPPA(メーカー団体)は、強要があることをみとめたということになります。
ほかもみてみます。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
2)出演契約にあたっては、女優の頭越しに契約するのでなく、女優が参加したうえで契約を締結する。
その際、プロダクションの監視により女優が自由に意思決定できない事態を防ぐため、マネジャーが同席しない場での真摯な同意があるか意思確認するプロセスを踏む。

 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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本人の意向を無視した契約が常態化しているようです。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
3)女優が出演拒絶した場合、違約金を請求せず、メーカーが損失を負担する。
違約金に関しては保険制度等を活用する。

 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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IPPA(メーカー団体)は実際に、プロダクションへのはたらきかけをおこなったのでしょうか。

(2016年9月13日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(1)『公平なルールを』」より、引用。)

(問)「HRNは業界に対する要請書の中で『撮影を欠席した女優には違約金を請求せず、(損害の補てんには)保険制度を利用せよ』と求めています。実現可能でしょうか?

<悪徳プロダクション代表 鈴木浩太(仮名)>
「出る出る詐欺」が横行すると思う。
「(AVを)やります」と言っても、当日になって「やっぱりやりません」と言えるわけですよね。
友達との約束をバックレる(逃げる)感覚になる。
あくまでも女性の人権だけを擁護していて、業界で働く者の人権にまで考えが及んでいない。
プロダクションは最初からAVだと説明し、契約のこともしっかり話しているのに、前日に女優がバックレた場合は誰が責任を取るのでしょうか。

こいつは違約金をやめるつもりがないようです。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
4)1)が守られていない等の苦情申し立てに対応する機関を設置し、1)が守られていない疑いが強いものについては、販売差し止めを含む救済策を講じる。
 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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苦情申し立てに対応する機関をつくる気はあるのでしょうか。
この機関とは別に、HRN(ヒューマンライツ・ナウ)は、第三者委員会の設置をもとめています。

(2016年9月18日 伊藤和子弁護士のブログ「AV強要被害問題は今、どうなっているのか」より、引用。)

改革と併せて、第三者委員会での調査というのは、改革を表面的なものとせず、実態に即した改革を進めていくために私たちとしては不可欠だと考えています。
(中略。)
これまで「業界団体」が不祥事等を受けて、第三者委員会を設置した例としては、NPB(日本プロ野球機構)統一球問題、PGA(日本プロゴルフ協会)反社会的勢力問題、全柔連助成金問題、日本相撲協会八百長問題などがあり、企業では、ゼンショースキヤ、マルハニチロ等多数あります。
・第三者委員会は、通常、コンプライアンスに精通した弁護士によって行われますが、その独立性を尊重され、調査権限を与えられ、報告書の内容に対しいかなる介入も受けず、勧告内容は尊重されなければならないとされています(詳細は、日弁連第三者委員会ガイドライン参照)。

ぜひとも、第三者委員会がつくられてほしいものです。
最後に、IPPA(メーカー団体)の5つめの回答をみてみます。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
5)女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。
 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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IPPA(メーカー団体)が声明をだしてから、まもなく半年になろうとしています。
半年前、IPPA(メーカー団体)は、つぎのように意気込みを語っていました。
プロダクションにも働きかけ業界全体の健全化に向け早急な改善を促していきたいと思っております
すべては、その場しのぎの取り繕いであったようです。
嗤(わら)うしかありません。
このひとたちは、国家権力の恐ろしさがわかっていないようです。
IPPA(メーカー団体)が声明文をだしたのは、2016年6月22日です。
2016年7月7日のことでした。
香西咲さんが週刊文春で、青木亮のカルト集団による出演強要の実態を告発しました。
国民の関心と怒りは、そちらに遷移(せんい)しました。
ここでカルト集団との関係を断ち切れば、国民と国家の怒りがやわらいだかもしれないのに。
おばかなひとたちです。
これからも叩かれつづけてください。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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