実名で出演強要被害を告発された香西咲さんは清麗なかたです

本日も、神田つばき様のご所感に対して、論及させていただきます。
なぜ出演強要が起こるのでしょうか。
神田つばき様は以下のようにのべられています。

(2016年9月19日 弁護士ドットコム「84歳男性からAV女優へのファンレター、神田つばきさんが語る『性文化と孤独』」より、引用。改行を施しています。)

(略)神田さんは、男性ユーザーがほとんどというAVの現状に疑問も抱いている。
出演強要などのAV問題の背景には「女性差別」があると考えるからだ。

<神田つばき様>
特に日本では、性の文化は男性が消費者側、女性が供給する側に固定されている。
すると男性が女性を『消費物』のように見るようになる。
それが続けば、強要問題のような被害がどんどん出てくる。

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(2016年9月24日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(3)女性も作る側に回って」より、引用。改行を施しています。)

<神田つばき様>
アダルト業界の問題がなくならない裏には、差別がやはりあると思います。
特に日本では、性の文化というのは男性がずっと消費者、女性は供給者に固定されている。
(略。)
ずっと供給側に回っていると、やがて「消費物」のように男性が女性を見るようになる。そういうことが続けば、出演強要のような問題はこれからもどんどん、たぶんAV以外の世界でも出てきて、性の文化は衰退していきます。

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(2016年10月15日 弁護士ドットコム「『AV業界、もっと女性が経営参画してニーズの把握を』脚本家・神田つばきさん(下)」より、引用。改行を施しています。)

<神田つばき様>
日本において、「性の文化」は長い間、「男性が消費する側、女性は消費される側」と役割が固定されてきました。消費され続けるということは、「物のように見られてしまう」という危険をはらんでいると思います。
(中略。)
今のAV業界や性産業に起こっていることは、そういう差別の結果のように思えて仕方ありません。
この消費の構造を変えないかぎり、また強要事件のようなことが起こるような気がします。

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神田つばき様は、需要と供給のありかたに問題があるとおっしゃいます。
男性が消費者側、女性が供給する側に固定
男性がずっと消費者、女性は供給者に固定
『男性が消費する側、女性は消費される側』と役割が固定
なぜ需給関係が、出演強要、へとつながるのでしょうか。
何度読んでもぼくには、その関連性が理解できませんでした。
神田つばき様はつぎのように説明します。

(2016年10月15日 弁護士ドットコム「『AV業界、もっと女性が経営参画してニーズの把握を』脚本家・神田つばきさん(下)」より、引用。改行を施しています。)

もし、ある国で『レストランに入って食事できるのは男性だけ、女性は給仕側』と決められていたら、どんなことが起こるでしょうか。
男性は次第に、レストランでは横暴に振る舞うようになっていくような気がします。
そして女性にとっては、ウェイトレスであること自体が低い地位とみなされるようになるのではないでしょうか。

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差別とは、サービス(無形の商品)を提供する側の役割が固定化することによって生じる。
このような論理のようです。
はたしてそうなのでしょうか。
仮に、常態化された供給の結果、差別が生起するとします。
ひとつわからないことがあります。
なぜこの差別が出演強要とむすびつくのでしょう。
「供給の固定化」と「出演強要」の間に、ミッシングリンク(失われた環)、が存在しています。
神田つばき様の論理展開には、失われた環(わ)に該当する部分の説明がありません。
女性差別が起こる原因についても疑問です。
供給の固定化によって、湧出されるものなのでしょうか。
もう一度、差別について考えてみます。
作家の筒井康隆さんは、自著の「文学部唯野教授の女性問答」(中央公論社刊)のなかで、つぎのように書いています。

(略)、日本のいわゆる進歩的文化人と言われている人たちの、私生活での女性差別のひどさ、これはまあ、今生きているひとたちなので名前は出せないけど、フェミニズムに理解を示すようなことを言ってる人に限ってひどいの。これ、昔からそうなんだけど、なぜなんだろうね。
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昔から、女性に対するいわれない差別が存在している、と筒井さんはいいます。
需要と供給は関係がなさそうです。
著書のなかで筒井康隆さんは、「インテレクチュアルズ―知の巨人の実像に迫る」のなかの実例を紹介しています。
(参考;ポール=ジョンソン著 別宮貞徳訳「インテレクチュアルズ―知の巨人の実像に迫る」講談社学術文庫刊)

人間の平等をとなえた思想家のルソー(1712年~1778年)の場合
(「文学部唯野教授の女性問答」より、引用。改行を施しています。)

33年間つれ添ったテレーズっていう女性のことを
「彼女に対してはかすかな愛情のきらめきすら感じたことはない。(略)、ひとりの人間としての彼女とは何のかかわりもない」
なんて書いているの。

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人間の自由と平等をうたいあげた詩人のシェリー(1792年~1822年)の場合
(「文学部唯野教授の女性問答」より、引用。改行を施しています。)

彼にひどい目にあった女性を列挙しますと、まず16歳で彼と結婚してしまい、金をすべて使われ、子供を産まされた末に捨てられて池に投身自殺したハリエット。
(中略。)
(5番目の)メアリー=シェリーは産んだ子供を孤児院に入れさせられ、その子供は1歳半で死んでいます。

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女性の地位を向上させたといわれている戯曲家のイプセン(1828年~1906年)の場合
(「文学部唯野教授の女性問答」より、引用。改行を施しています。)

エルセという女性に子供を産ませたんだけど、認知せず、エルセにも子供にも何の援助もせず、エルセは貧困の中に死んでしまいます。
イプセンはスザンナって女性と結婚したんだけど、結婚生活がいやでいやで、ほとんど傍に寄せつけなかったの。住まいを半分に仕切ってしまってさ。

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作品のなかで女性に理解を示した作家のトルストイ(1828年~1910年)の場合
(「文学部唯野教授の女性問答」より、引用。改行を施しています。)

女というものは総じて愚かな生きもので、女性との交際はやむを得ない社会悪だと断じています。
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資本論の著者のマルクスによりますと、男女平等が実現していたのは唯一、原始時代だけだそうです。
以降、現在にいたるまで、女性差別がつづいています。
原始時代に成立していた平等の社会のことを「原始共産制」といいます。
出演強要にはなしをもどします。
現在、なぜこのような被害が起きているのでしょうか。
女性差別が直接の原因ではないようです。
以下のお二人の言説が的を射(い)ていると考えます。

(2016月3月29日 産経新聞「年500人超がAVデビュー 出演強要の末、違約金まで…AV業界歴30年の男性が衝撃の実態を語った」より、引用。改行を施しています。)

業界トップのひとり、とされる男性>
AVメーカー各社は利益を確保するため、新作を増やし、次々と新人をデビューさせないといけない。
(略。)
そうした中で、女性をだまして出演させたり、やり過ぎとも思える性行為が行われたりしている。
(略。)

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(2016年10月20日 毎日新聞「AV問題:語り始めた業界人(7)大手メーカーの危機感」より、引用。改行を施しています。)

(問)「『本当に出たい人』だけでは、回していけないのでしょうか?
<大手メーカーの高木慎司さん(仮名)>
(会社が)つぶれます。
今は大手もそこまで利益が出ているわけじゃない。
女優が減ればその分の売り上げがなくなる
例えば、いきなり収入が3割なくなってやっていける会社がありますか?
企業努力でどうにかなるレベルじゃない。
(後略。)

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出演強要は、女性差別というよりも、メーカー側の問題のようです。
女性に対して出演を無理強いしなければ、会社が立ちゆかなくなるとのことです。

(2016年9月24日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(3)女性も作る側に回って」より、引用。改行を施しています。)

<神田つばき様>
職業差別が日常の中に織り込まれている。
それを「悪い」と言っているんじゃなくて、あなたが「いけない」と思っていることが何なのか、全部聞きたい。
その中には業界として変えていけることと、変えたら産業が成り立たない部分の2種類がある。
それを明らかにするときが来たと思うんです。

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変えたら産業が成り立たない部分
国民はいま、この部分を問題にしています。
神田つばき様は、同記事のなかで、つぎのようなこともおっしゃっています。

(略)、もしかしたらAVは産業として生き残り、5年後にこの場所でAV業界の就職説明会が開けるんじゃないかと期待しています。

そのためには、つぎのような過程が必要とされるのではないでしょうか。

(2016年8月3日 毎日新聞「AV出演強要『昔からあった』元トップ男優が証言」より、引用。改行を施しています。)
<太賀麻郎さん>
(業界は)1回つぶれるべきだと思っています。
(中略。)
でも、法律を変えてAVが合法になるのであれば、また可能性は変わってくると思います。

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神田つばき様をはじめ、顔と名前をだされて、自身の考えをのべられているかたは皆、立派です。
各々のご意見に対して、首肯できるものはありませんけれども、その姿勢は評価されるべきでしょう。
たとえば、毎日新聞では、「AV問題 語り始めた業界人」というタイトルで連載をおこなっています。
現在のところ、7人がインタビューに応じました。
このうち、5人のかたが顔を隠さずに実名で登場されています。
別のメディアですが、つぎのような小人(度量や品性に欠けている人)もいます。

DMM.com会長 亀山敬司氏と田原総一朗氏。亀山さんは顔出しNGなのでそこだけはご勘弁。

Keiji Suzukiさんが、神田つばき様の記事に対して、コメントを寄せています。
秀逸ですので、引用させていただきます。

(2016年10月15日 弁護士ドットコム「出演強要問題『小さなAV村に黒船がやって来た衝撃』脚本家・神田つばきさん(上)」より、引用。)

AV業界で働く側、それを消費する側の論理ばかりが、これまで優先されてきたのです。
女優が泣いている傍ら
野放しになってたものに「それはやり過ぎなんじゃない」って意見されているのに
それを「黒船が来た」っていうのはおかしいと思う。
DMMグループが優良企業だとも思わない。
農業に転身した社長さんが率いてきたSODグループも健全じゃない。
両社とも、その陰で被害に遭い、泣いていた女優さんがいる。
「もうやめてください、本当やめてください。」って
撮影中に懇願しているのに、拷問をやめずに撮影し利益を得てきた事実がある。
そういうものを含む利益の上に、今の会社が存在していることを
忘れるな。
DMMもSODも優良企業ではない。
得てきた利益の中には、女の子の涙によって作られたものも含んでいるのだ。
金を稼げれば、女の子の涙は無視されるのだろうか?

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出演強要被害を実名で告発したのは、香西咲さんだけです。
香西咲さんは、これまでだれにもできなかったことをおこないました。
何もやましいところがないから正々堂々と真実を披瀝されたのです。
清麗なかたです。
明鏡止水とは、香西咲さんのためにあることばです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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