ふたたび香西咲さんのような出演強要被害が起きないことを願っています。国家の英断が待たれます

2016年3月3日、HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が衝撃的な論文を発表しました。
「ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、女性・少女に対する人権侵害」
日本国中に激震が走りました。
ちなみにぼくはこのとき、当該報告書を拝見していません。
7月に香西咲さんの件を知ってから、検(あらた)めました。
3月29日のことです。
肯定派と否定派にわかれるなか、産経新聞が、出演強要問題に関する記事を配信しました。
そのなかで、業界トップのひとりとされる男性が、自身の思いを語っています。
業界側の発言としては、正鵠を得(射)ている(核心をついている)もののひとつであると考えます。

(2016月3月29日 産経新聞「年500人超がAVデビュー 出演強要の末、違約金まで…AV業界歴30年の男性が衝撃の実態を語った」より、引用。改行を施しています。)

業界トップのひとり、とされる男性>
AVメーカー各社は利益を確保するため、新作を増やし、次々と新人をデビューさせないといけない。
さらに「誰もやったことのない過激さ」がユーザーから求められる。
そうした中で、女性をだまして出演させたり、やり過ぎとも思える性行為が行われたりしている。
ギャラを女優に渡さないなど目に余る行為もあるようだ。

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たいへんわかりやすい説明です。
一読すれば、なぜ強要が必要とされるのかがわかります。
AVメーカー各社は利益を確保するため、新作を増やし、次々と新人をデビューさせないといけない
昨今は、自分から志願をしてくる女性が多いといわれています。
これを論拠にして、
「いまはなりたいひとが多いのだから、強要なんてありえない」
と抗弁するひとたちがいます。
これは誤謬(あやまり)のようです。
あるメーカーの社員も、毎日新聞のインタビューでつぎのように語っています。

(2016年10月20日 毎日新聞「AV問題:語り始めた業界人(7)大手メーカーの危機感」より、引用。改行を施しています。)

(問)「『本当に出たい人』だけでは、回していけないのでしょうか?
<大手メーカーの高木慎司さん(仮名)>
(会社が)つぶれます。
今は大手もそこまで利益が出ているわけじゃない。
女優が減ればその分の売り上げがなくなる
例えば、いきなり収入が3割なくなってやっていける会社がありますか?
企業努力でどうにかなるレベルじゃない。
(後略。)

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女優が減ればその分の売り上げがなくなる
ここに、強要の萌芽があったのです。
もっとも、香西咲さんの場合は別の理由です。
芸能人という肩書が狙われたのです。
購入者に提示する好餌(こうじ)として、このうえないからです。
業界トップのかたの言説にもどります。

業界トップのひとり、とされる男性>
女優はプロダクションが制作メーカーに派遣する。
“出演の合意がある”という建前なので、メーカー側は女優とトラブルが起きても
「プロダクションと話し合って」
と責任を取らない。
プロダクション側も
「出演契約を結んでいる」
と強弁する。
出演の発覚を恐れて訴え出ることもできず、結局は女性たちが泣き寝入りすることになる。

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メーカー側にはけっして累(わざわい)が及ばない仕組みになっているようです。
報道によりますと、メーカーのひとたちは口を揃えて、こういっています。
「出演強要など、みたこともきいたこともない」
と。

(再掲)
結局は女性たちが泣き寝入りすることになる

これとは別に、つぎのような事例もあるようです。

(2016年9月1日 弁護士ドットコム「AV業界30年の男優・辻丸さん『次に検挙されるのは僕かも』撮影現場の実態語る」より、引用。改行を施しています。)

<辻丸さん>
(略、)警察は「挙げよう」と思えば、いつでもできる。
(略。)
でも、僕の立場では、監督からやってくれと言われたら、その通りにやるのが仕事。
男優は現場を信頼してやるしかない。
ただ、現場によっては、やらせるだけやらせておいて、女優の事務所もめたら僕に責任をおっ被せてくるところもある。
そういうところも含め、AV業界はまだまだ「グレー」だと思います。

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メーカーも、プロダクションも、上手にリスク(危険)をヘッジ(回避)しているようです。
最後は、一番立場の弱いものがリスクを引き受けます。
三者のなかで、最上位に位置するのが、メーカーです。
ひとたび問題が発生すると、プロダクションに責任を転嫁します。
プロダクションは、女優に犠牲を強(し)います。
これが業界において完成された法度(はっと。おきてとの意味)のようです。
不思議なことに、この責任回避の方式を否定する人物がいます。

(2016年7月29日 毎日新聞「AV出演強要 香西咲さん『私はこうして洗脳された』より、引用。改行を施しています。)

(問)「最初の撮影がAVだと香西さんに言わなかった?
<悪徳プロダクション代表 青木亮>
私は立ち会っていないが、制作会社のプロデューサーが事前に本人に撮影内容を説明したと聞いている。
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(問)「香西さんと2人で『今回はAVデビュー作だよ』と確認し合ってはいない?
<悪徳プロダクション代表 青木亮>
しているとは思うが、説明と同意がないと撮影はできないので、(確認の有無は)うちの問題というより制作会社(の問題)。
撮影できなくなれば、制作会社の損害も大きい。

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業界では、メーカーがプロダクションに対して、リスクをヘッジしています。
この逆はありえないと考えます。
ダークな業界がつくりあげた責任回避の方略(はかりごと)です。
抗(あらが)うものはいないはずです。
このたび例外がありました。
青木亮です。
この流れを否定しました。
自分からみて上位の立場であるメーカーに、責任を押しつけました。
青木亮は明らかに嘘をいっています。
毎日新聞記者との既出のやりとりで、そのことが明瞭となりました。
ふたたび、はなしをもどします。

業界トップのひとり、とされる男性>
(国の監督強化などを求める声が上がっていることについて)
規制は賛成だ。今のままではエスカレートするだけで、いずれ問題になって業界は自身の首を絞めることになるだろう」

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上述のくだりは瞠目(どうもく)させられます。
業界トップのひとりといわれている男性は、
規制は賛成だ
と明言したのです。
先見性のある人物のようです。
残念なことに、その後は沈黙をされています。

(2016年10月20日 毎日新聞「AV問題:語り始めた業界人(7)大手メーカーの危機感」より、引用。改行を施しています。)

(問)「(略。)業界全体に、『今は口をつぐんでおこう』という空気も感じられます
<大手メーカーの高木慎司さん(仮名)>
なぜかと言えば、IPPA(NPO法人・知的財産振興協会)という業界団体があり、大手メーカーの役員らが(理事として)所属しているからです。
どこかが発言すれば
「なぜ勝手な行動を?」
「話し合いしていないでしょ?」
と言われてしまう。

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ダークな業界ゆえ、隠蔽体質がはびこっているようです。
規制は賛成だ
この声が多数となることを望みます。
太賀麻郎さんという業界関係者は、つぎのようなことをのべています。

(2016年8月3日 毎日新聞「AV出演強要『昔からあった』元トップ男優が証言」より、引用。改行を施しています。)

(業界は)1回つぶれるべきだと思っています。
微妙な変わり方では変化したと見られない。
警察がダメと言ったらダメなんだからしょうがない。
それは覚悟を決める。
でも、法律を変えてAVが合法になるのであれば、また可能性は変わってくると思います。

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あたらしいものを創造するためには、破壊という行為が必要です。
ヒンドゥー(ヒンズー)教は多神教です。
数多くの神が存在します。
このなかでもっとも尊ばれているのが、破壊の神である「シヴァ」です。
(業界は)1回つぶれるべきだと思っています
辻丸さんも本日、ツイッターで、同旨のことをのべられています。

辻丸さんのツイートより、引用。)
<2016年11月5日>
現役AV男優としては、AV業界人達からしたら、身内の恥?を晒しまくっている僕の存在は、恥ずかしい歴史かもしれない。
でも僕にとっては自分で自分を肯定・・いや否定だ、自己否定だ、いやいや全否定、AVもAV業界もとことん全否定!

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はたして破壊の神はあらわれるのでしょうか。
もちろんこの世に神など存在しません。
政府がシヴァになりかわって破壊することを望みます。

やまもと寅次郎さんのツイートより引用。改行を施しています。)
<2016年11月4日>
今週はプロダクション回りしてます。
大手を中心に。
AV界は今、ちょっとした中弛み状態。
余裕、いや調子こいてるやつがまた出てきてる感じです。
警察の動きも止まっちゃってるしね。
個人的には今は“嵐の前の静けさ”って思っているんですけど、ま、脳みそ働かない人にはね…‥、喝入れないと(笑)。

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「喉元過ぎれば熱さを忘れる」
という故事があります。
苦しかったことも過ぎ去ればすべて忘れてしまう、という意味です。
調子こいてるやつがまた出てきてる
やはりこいつらは愚か者です。
学習能力がありません。
巧言をもちいてのスカウト行為や、出演強要を再開するのでしょうか。
二度と香西咲さんのような悲劇をくりかえしてはなりません。
政府の賢明な判断が待たれます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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