香西咲さんの出演強要問題。国会の力は大きいと再認識しました。池内さおり議員、梅村さえこ議員の国会質問で国が動きました

10月21日のブログで、消費者契約法についてふれました。
この法律に関連して、梅村さえこ衆議院議員(日本共産党)が、国会で、出演強要問題をとりあげています。
梅村さんが質問をおこなったのは、2016年4月28日です。
他にもないのだろうかと思いまして、衆議院の会議録を調べてみました。
ありました。
このときから1か月半ほど前に、出演強要問題で質疑応答がおこなわれています。
質問者は、梅村さんと同じく、日本共産党の池内さおり衆議院議員です。
3月11日の内閣委員会で、各担当大臣に問いました。
みてみます。

(参考;2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」

池内さおり議員
膨大な量のアダルトビデオが今流通をしています。
そこで流されている女性の映像のうち、果たしてどれだけの人たちが自分の選択で自分の意思で出演しているのか。
長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。

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(再掲)
長らく信じられてきた言説があります
AVには被害者などいない
女性は皆同意のもと撮影に応じている

2016年3月11日の時点での発言です。
このときはこれが、おおかたのひとたちの認識であったのでしょう。
「自分から率先して出ているのだから別にいいだろう」
と。
いまにして思えば、国民は皆、だまされていました。
被害者は多数存在していたのです。

<池内さおり議員>
2015年の9月に、AVに出演を強要された女性が契約不履行として損害賠償を求められた裁判で、損害賠償の必要はないとする、とても注目すべき判決が出されました。
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池内議員はこのあと、国民を憤怒させた裁判の概況を説明します。

<池内さおり議員>
女性は、やりたくないと懇願をしたけれども、既に契約が成立しているので、もし従わなければ違約金が生じると、高校を卒業して進学をしていた彼女には到底支払うことができない金額を示されて、彼女はやむなく応じざるを得なかった。
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このことについては、ほかの記事でもくわしく紹介されています。
(参考)

・2014年8月16日 人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリー「AV出演を強要される被害が続出~ 女子大生が続々食い物になっています。安易に勧誘にのらず早めに相談を」
・ログミー「『AV出演への強要は許されない』違約金2460万円の請求は棄却」
・ログミー「Kさんの手記」
・2016月1月21日 週刊朝日「“AV出演”被害が急増 高校生から狙う悪質プロダクションの恐怖」

池内議員のおはなしをうかがってはじめて、ぼくは、ある事実を知ることができました。
契約についてです。
上述の記事のなかでは、ふれられていませんでした。

<池内さおり議員>
撮影の一日目には数名の男性によって性行為を繰り返し強要された、そのショックで放心状態にあるときAV出演の契約書に署名捺印をさせられたということです。
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この女性は、撮影の前に契約をかわしていなかったのです。
事後にサインをさせられたとのことです。
香西咲さんの場合と類似しています。

(2016年7月17日 AbemaTIMES「【AV出演強要・脅迫・洗脳】人気AV女優が元所属事務所を告訴」より、引用。)

<香西咲さん>
デビューのさいに契約書も結んでいないし、日付を遡ってAVの事務所の契約書を書かされたので不本意だと思いました。
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(2016年08月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん『今でもフラッシュバックに悩まされる』洗脳の過去を語る」より、引用。改行を施しています。)

デビュー作の撮影が終わったあとから、メーカーと事務所と私の三者間の契約があったことを聞かされて、サインをさせられました。
契約書には「アダルト」という言葉がありました。
そこにはしっかりと撮影前日の日付が刻印されていました。

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<池内さおり議員>
重ねて言いますが、判決は、AVへの出演は、原告、これは芸能プロダクションのことですけれども、この原告が指定する男性との性行為をすることを内容とするものであるから、被告、これは女性の方です、この意に反して従事させることが許されない性質のものである、このように決して、契約解除が正当であるというふうに述べました。
これは本当に私は画期的な裁判だったと思います。
契約書があるからAVへの出演は拒否ができない、多額の違約金を払うことができないのでやむなく出続けなければならないというふうに沈黙をずっと強いられてきた、声を上げることさえもできなかった女性たちにとって、本当に大きな力となる判決だと思います。

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池内議員がおっしゃるように、これまで奴隷扱いされてきた女性たちにとって、「大きな力となる判決」です。
裁判長は、
「AVへの出演は、女性の意に反して従事させることが許されない性質のものである」
とのべました。
すばらしい判決です。

(2016年9月13日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(1)『公平なルールを』」より、引用。)

<AVプロダクション代表の鈴木浩太>
「出る出る詐欺」が横行すると思う。
「(AVを)やります」と言っても、当日になって「やっぱりやりません」と言えるわけですよね。
友達との約束をバックレる(逃げる)感覚になる。
あくまでも女性の人権だけを擁護していて、業界で働く者の人権にまで考えが及んでいない。
プロダクションは最初からAVだと説明し、契約のこともしっかり話しているのに、前日に女優がバックレた場合は誰が責任を取るのでしょうか。

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「AVへの出演は、女性の意に反して従事させることが許されない性質のものである」
この世から悪徳プロダクションがなくなることを願っています。

<加藤勝信 男女共同参画担当大臣>
御指摘の判決あるいは類似の事案があることを多くの方が知るということで、同様の契約がある、あるいは、その契約を結果的に結んでしまった、それによって大変苦しんでおられる女性を減らしていくということは、大変大事なことだというふうに思います。
女性に対する暴力をなくす運動の取り組み、あるいは内閣府が行う研修事業等においても、この事案は、そういう契約というのは全く無効なんだ、縛られるものではないんだということでありますから、そういったことをしっかり周知するというようなことも検討していきたいと思っております。

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<河野太郎 国家公安委員長>
本人の意に反するアダルトビデオへの出演の強制は、これはあってはならない、女性の尊厳を踏みにじるようなものだと思いますし、そうした行為の中で違法行為があれば、法と証拠に基づいて、警察は厳正に取り締まってまいりたいと思っております。
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(再掲)
警察は厳正に取り締まってまいりたい
2016年3月11日に河野大臣は、こう明言しました。
1か月半後の4月28日にも、同旨の答弁をしています。

2016年4月28日 衆議院「第190回国会 消費者問題に関する特別委員会 第5号」より、引用。)

<河野太郎 国家公安委員長> 
アダルトビデオに強制的に出演させられるなんということはあってはならないことでございますので、消費者庁、国家公安委員会、手を携えてしっかりやってまいりたい。
これは大きな問題だと思っておりますので、断固この問題については厳正に取り組んでいきたいと思っております。

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力強いです。
2016年3月11日の答弁にもどります。

<河野太郎 国家公安委員長> 
残念ながら、警察にはそうした相談件数がいまだ多くないものですから、警察に御相談をいただきたいと思いますし、女性警察官を配置したり、あるいは人目につかないような車や部屋を用意したり、相談しやすい状況をつくってまいりたいと思いますので、警察としても厳正に対処してまいりたいと思います。
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(再掲)
警察としても厳正に対処してまいりたい

6月11日、河野大臣のいったことが現実のものとなりました。
警察は、悪徳プロダクションの社長らを逮捕します。

(6月12日 産経新聞「大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性『出演強要された』 労働者派遣法違反容疑」より、引用。改行を施しています。)

経営していた芸能事務所に所属していた女性を、実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣したとして、警視庁が11日、労働者派遣法違反容疑で、大手AVプロダクション「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の40代の元社長ら同社の男3人を逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かった。
(中略。)
警視庁はマークス社やグループの「ファイブプロモーション」(同)を家宅捜索。メーカーの「CA」(港区)、「ピエロ」(練馬区)も捜索した。
(後略。)

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以降も警察は、精力的に、書類送検や逮捕をおこないます。
いま、警察は、がんばっています。
国民は、こころから応援をしております。
声援をおくっています。

<池内さおり議員>
私は、今回裁判で明らかになった例をもとに今話を進めてきたわけですが、外形的に存在するように見える契約にどれほど被害者が縛られているかということは、私は強調したいと思います。
この契約は、事業者にとっては錦の御旗です。
だからこそ、今回この裁判は事業者が起こしています
加害者が起こした裁判で、見事に加害者が負けたというのが今回の裁判です。

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(再掲)
今回この裁判は事業者が起こしています
悪徳プロダクション側は、絶対に勝てると確信したから、裁判にうったえたのです。
これが1年前の状況です。
当然、弁護士も、最初から負けるとわかっている裁判の弁護は引き受けません。
おカネにならないからです。

<池内さおり議員>
これまで、被害者が弁護士に相談に行っても、多くの弁護士は、外形的な契約行為が整っているからということを理由に引き受けないことが多かった。
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香西咲さんの場合もそうでした。

香西咲さんのツイッター(2016年6月12日)より、引用。

私が前に事務所問題でトラブった事があるのは皆様ご存知かと思います。
実はその時に弁護士10人弱訪問してるんです。霞ヶ関含めて。
でも殆どの弁護士の先生に『立証しにくい』と言われ、あからさまに嫌な顔されて門前払いされました。
現実ってこんなものなんだな?って悟って腹を括った訳です。

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(再掲)
あからさまに嫌な顔されて門前払いされました
いまは違います。
世の中が、コペルニクス的転回をとげました(ものの考え方が、がらりと正反対に変わりました)。
来年の1月からは、通常国会もはじまります。
犯罪者たちはもうおわりです。
悪人たちの末路をみとどけたいと思います。

YouTubeを検索したところ、池内議員が当日、内閣委員会で質問している動画がアップされていました。
出演強要に関するところは、後半の46分のあたりからです。

<国会中継>

出演強要問題は、46分ぐらいからはじまります。)

長くなりましたので、このつづきは明日にまわしたいと思います。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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