生命への畏敬。香西咲さんと親川智子さん

昨日のつづきです。
小学校の5年生の親川智子さんは、骨肉腫の手術で右足を切断しました。
ここからの出来事をみてみます。

<小学5年生>

11月28日・・・・・・手術(右足を切断)

<小学6年生>

12月5日・・・・・・退院

1年2か月の入院生活をおえて、智子さんは、小学校へ復学します。
6年生になっていました。
卒業を間近に控えた2月のことです。
ガンが胸に転移していることがわかります。
ふたたび入院することになります。
わずか3か月の学校生活でした。

2月25日・・・・・・入院
3月13日・・・・・・2回めの手術(肺ガンの切除)
3月22日・・・・・・退院

(親川智子著「鳥になって」より、引用。改行を施しています。)

(前略。)
小学校の卒業式の前日、退院して卒業式にでました。
短かったけど、とても楽しかったです。

そして、入学式。
私は1年1組になりました。
(略。)
これから一年、「よろしくおねがいします」

<中学1年生>

中学生になってまた、ガンがみつかります。

6月20日・・・・・・入院
6月30日・・・・・・3回めの手術(肺ガンの切除)
7月19日・・・・・・退院

(親川智子著「鳥になって」より、引用。)

(前略。)
退院してから三週間
汗をかいて弟達の勉強につきあった

退院してから三週間ちょっと
4回目の入院
4回目の手術
また いっしょうけんめいがんばるぞ

8月8日・・・・・・入院
9月2日・・・・・・4回めの手術(肺ガンの切除)
9月22日・・・・・・退院

入院中に智子さんは、つぎのような文章を書いています。

(親川智子著「鳥になって」より、引用。)

(前略。)
(中略。)
百歳まで、いきていたい
12年間、あまりいいことなかった
あと80歳あまり
元気に生きるんだから・・・・・・

1か月半後、ふたたび入院します。

11月10日・・・・・・入院
11月20日・・・・・・5回めの手術(肺ガンの切除)
3月9日・・・・・・退院

(親川智子著「鳥になって」より、引用。)

今まで 5回もやった手術
(中略。)
どーも ありがとう
おかげで 今まで 生きてこられました
これからも せいいっぱい 生きます
(後略。)

手術は、5回に及びました。
そのたびに智子さんは、これが最後、と自分にいいきかせるようにして臨みました。
5回めのときには、胸から切ることができない状態となりました。
医師は脇からメスをいれました。
智子さんはこれまでの入院中、何度も、悲しい別れを経験しています。

(親川智子著「鳥になって」より、引用。)

やっくんが いなくなりました
やっくん あんなにがんばったのに・・・・・・
やっくん やさしくて 明るい子だった
きっと 天国に いくだろうな

まだ 3年しか この世界を
見ることが できなかった
やっくんが これから
見れない分
さわれない分
生きるからね
やっくんの分も 生きるからね
(後略。)

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私は 生きようとしていた人間の すぐそばにいたのに
すぐちかくにいたのに なにもできなかった
(略。)
みんな せいいっぱいどりょくして せいいっぱいがんばって
いっしょうけんめい生きようとしていた
(略。)
もう一度 声がききたい

<中学2年生>

3月9日に退院をした智子さんは、4月から、2年生になりました。
6月のことです。
またしても、あらたな転移がみつかります。
智子さんは、1パーセントでも成功の可能性があるのなら手術を受けるといいました。
入院します。
もう手術のできる状態ではありませんでした。
家で過ごすことを希望して、智子さんは退院します。
数日間の入院生活でした。

8月になると、智子さんは立ちあがることができなくなります。
食欲もなくなりました。
ひとりで風呂に入ることもできません。
ふたたび入院します。
このような状況にもかかわらず、智子さんから笑顔が消えたことはありません。
常にほほえみながら、鉛筆を手にして文章を綴ります。
9月になりました。
腕の感覚がなくなります。
智子さんは鉛筆をもつことができなくなりました。

(親川智子著「鳥になって」より、引用。改行を施しています。)

<お母さんのはなし>
10月14日の深夜、
「かあちゃん、かあちゃん」
と呼ぶ声がするので、とび起きますと、
「おかしいよ、おかしいよ、何か変よ」というのですね。
「かあちゃん、かあちゃんとだけ言っていると死ぬかもしれんから、ほかの人の名前を呼ぼうね」
と言って、先生の名前を1回だけ呼ぶんですが、あとは声になりません。
先生と看護婦さんが懸命に努力してくださり、一時はもちなおします。
(中略。)
朝5時5分、とてもやさしい寝顔のまま、智子は逝ってしまいました。
最後はとても苦しむと言われていたのに、そんなこともなく、ほほえんでさえいるようでした。
先生に、「生きたいという気力とがんばりが3年間ももったんですよ。悲しまずに送ってあげて下さい」と言われたときは、ほんとうに強い子だったと思いました。
(後略。)

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<沖縄県立中部病院 外科部長 大久保和明さん>
(前略。)
息をひきとる時「看護婦さん、先生ありがとう」と言ってたと聞き、すくわれた気持ちになったのを憶えています。
智子ちゃんの役に立てずにごめんね、と心の中でつぶやいたのを昨日のことのように憶えています。
(略。)
でも、私は、智子ちゃんが13年11か月の短い一生の中に、 私達の数十年の人生に等しい内容を凝集し、精一杯生きたと信じたいと思います。
(後略)。
      
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<沖縄県立中部病院 医師 島袋淳吉さん>
(前略。)
(中略。)
あれほど頑張ったのに-。
なぜ、救えなかったのか。
いま思い出しても悔しさと、無念の思いが募る。
酸素テントの中、苦しい息づかいで、もう語ることもできず、目だけで救いを求めていた「智子ちゃ ん」の姿を決して忘れないでしょう。
生まれかわることがあるのならば、今度こそ幸せな人生を歩んでほしい。

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智子さんが残した詩をご紹介します。

(前略。)
なぜ 人は 生きているのだろう なぜ 人は死ぬのだろう
自分はそれを知らない分 生きていられるのだろうか
(後略。)

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私は 少しでも お母さんを らくにしてあげたい
兄キと同じ夢だけど・・・・・・  
(後略。)

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(前略。)
さよなら さよなら さよならいいます みんなへ
右手の あたたかい ぬくもりは みんなと あくしゅを した時の
さよなら さよなら さよならいいます みんなへ
こんなわたしでした 憶えていてね 
(後略。)

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智子さんは、たびかさなる手術で傷だらけになった胸に、ひそかな恋心をいだきながら、13年間の短い生涯を閉じました。

(親川智子著「鳥になって」より、引用。)

あなたのあたたかい
むねの中で
私の花 咲かせて下さい
あなたの大きな心の
かたすみに
私の花 咲かせて下さい

ちっぽけでもいいのです
一りんの花だけでも
咲かせてくれたら・・・・・・
(後略。)

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親川智子さんのことではありません。
このようなやるせない事実を知って、つぎのようなコメントをするひとたちがいます。
わたしはあのかたから勇気をもらいました、と。
おろかしい言辞です。
ひとの不幸を踏み台にしてはいけません。
智子さんの件についていうのならば、ぼくが感じるのは深い哀しみです。
哀惜です。
ただそれだけです。
それ以外に思うことは何ひとつありません。
未来のあるひとつの生命が消え入ったのです。

(2016年8月21日 PAPS(パップス)「相談200ケースを越す」より、引用。)

2012年に1件、2013年に1件、2014年に29件と寄せられていた相談が2016年8月8日現在で累計200件になった。
(略。)
この200ケースの相談のなかで、自死された方が2015年7月に1人2016年8月に1人おられた。
(略。)
相談やメールの中で「死にたくなってしまう」という言葉を何度聞いたことか・・・・。

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世の中にはひとの命を犠牲にして成り立っているものがあるようです。
哀しいはなしです。
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2016年7月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年7月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年7月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年7月29日 香西咲さんのインタビュー記事が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
 --出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは
 A氏 当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年8月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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