現状を嘆くのではなく、どうすれば世の中を変えることができるのか。香西咲さんは慧眼の持ち主です。

香西咲さんのツイッター(2016年6月11日)より、引用。

一般の皆様にお伝えしたい事。
これを機に『騙される方が悪い』と言う風潮やめて頂きたいですね。
素人の常識なんて簡単に覆されます
『気を付けて』って言われて気を付けられるレベルではありません。
相手はプロ。
何枚も何枚も上手をいってきます

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常識には2つの種類があります。
ひとつめは、イギリスのコモン=ローのように、長い年月を経て積みあげられてきたものです。
慣習、といってもいいでしょう。
常識のあるひとたちは、出演強要などは絶対にゆるしません。
人々の良識が蓄積されて普遍化したものが、常識、だからです。
出演強要は、時代を超えて共通に存する良識に反します。

ふたつめは、香西咲さんがツイッターに書かれているような「常識」です。
これは、人々が身につけている知識、というふうに考えてもいいかもしれません。
この知識には普遍性がありません。
時代によって変化します。

素人の常識なんて簡単に覆(くつがえ)されます

朝日新聞の経済部のかたがたが著された「銀行―その実像と虚像」(講談社文庫)という経済書があります。
以前に古書店で購入しました。
銀行について、おもしろい記述がありましたので、ご紹介をさせていただきます。

(朝日新聞経済部著「銀行―その実像と虚像」より、引用。改行を施しています。)

昭和2年1927年の3月から4月にかけて、わが国は大規模な金融恐慌に襲われた。
2月15日に東京・日本橋の東京渡辺銀行が倒産した。
これをきっかけに銀行の取り付け騒ぎが波状的に起こり取り付けは全国に広がった。
政府が、3週間の支払い猶予令(モラトリアム)という非常手段をとって、やっと平常に戻ったが、この間、大小30以上の銀行が休業、倒産に追い込まれるという空前の金融パニックだった。

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取り付けとは、預金者が払い戻しを求めて銀行に殺到することをいいます。
銀行にとっては、これが惹起(じゃっき。ひきおこすという意味)されると、預金高が激減します。
結果、立ちゆかなくなり、経営破綻にいたる場合があります。
上述のとおり、1927年の金融恐慌で、30以上の銀行が業務不能となりました。

それから、46年後の1973年のことです。
この年の秋に、第一次オイルショック(石油危機)が発生しました。
突如、原油の価格が4倍になったのです。
これによって1955年からつづいていた日本の高度経済成長がおわります。
この震天動地の(天地をふるい動かす)出来事から2か月が経った12月13日のことです。
愛知県の小坂井町にある豊川信用金庫の小坂井支店で、定期預金を解約するひとが頻出しました。
不審に思った係のものが理由を訊(たず)ねました。
客の一人がこう答えました。
「つぶれるかもしれないという噂があるので」

翌日は、開店前から、20人ほどの客が列をなしました。
開店後はその数がさらに増えます。
店内は預金を引き出す客でいっぱいとなり、雑駁(ざっぱく。雑然としていてまとまりがないとの意味)となりました。
このことを知った大蔵省(現・財務省)は、急遽(きゅうきょ)、理財部次長を派遣します。
やってきた官僚はマイクを握りしめて、訴えました。

(朝日新聞経済部著「銀行―その実像と虚像」より、引用)

「皆さん、この信用金庫は、大蔵省(現・財務省)の検査でも経営は健全です。あわてて預金をおろす必要はまったくありません」
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効果はありませんでした。
次々と預金が引き出されていきます。
騒動は、本店や各支店へもひろがります。
この所為(ふるまい)は閉店時間の午後3時になってもおさまらず、深夜までつづきました。
収束したのは翌日の15日です。
この3日間で預金を引き出したひとの数は5,000人にのぼります。
ちなみに、豊川信用金庫がつぶれるという巷談(こうだん)はまったくのデマでした。

作家の城山三郎さんが、つぎのような談話を寄せています。
(朝日新聞経済部著「銀行―その実像と虚像」より、引用。改行を施しています。)

<城山三郎さん>
昭和初期の金融恐慌のころまで、庶民の間には「銀行は危ない、つぶれるもの」という感覚が強かった。
いまはその逆で「銀行は倒産しないもの」と、大方の庶民は安心し切っている。
昔といまの銀行で大きな違いはこの点にある。
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大正( 1912年~)の初めから昭和の5、6年(1930年~1931年)にかけて、銀行が閉鎖したり、倒産したりすることがひんぴんに(次から次へ)起こり、ちょっとしたきっかけから、大規模な取り付け騒ぎに広がる環境が続いた。
だから、その当時は、大衆の頭の中には、銀行預金に対する潜在的な不安感が常にあったようだ。
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戦後はすっかり変わった。
豊川信用金庫のようなハプニングも、戦前ならとてもあんなに簡単には収まらなかったに違いない
いまの庶民の感覚から考えれば、昔のような取り付けの連鎖反応は、もう起こらないのではないか。
もしパニックが起こるとすれば、大地震などの天変地異や、クーデター、革命など、経済外的な大異変などの場合しか考えられない。
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むしろ、銀行と大衆の関係でいま問題なのは、銀行が「強過ぎること」への庶民の反発ではないか。
”常勝将軍”に対する反発、とでもいえる庶民感情で、戦前にはなかった現象だ。

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興味深い言及です。
人々の銀行に対する常識は変遷しています。
昭和の初期の人々の認識はこうです。
「『銀行は危ない、つぶれるもの』という感覚が強かった」

戦後になってこの常識がかわります。
豊川信用金庫で取り付け騒ぎがあっても、局地的な出来事にしかすぎませんでした。
他所へ波及することはありませんでした。
城山三郎さんはこういいます。
「『銀行は倒産しないもの』と、大方の庶民は安心し切っている」

この所感は近年になってまた覆(くつがえ)ります。
ペイオフも解禁されて、現在は、「銀行は倒産することもありえる」というのが人々の常識です。

香西咲さんのツイート(2016年6月11日)を再掲します。

一般の皆様にお伝えしたい事。
これを機に『騙される方が悪い』と言う風潮やめて頂きたいですね。
素人の常識なんて簡単に覆されます
『気を付けて』って言われて気を付けられるレベルではありません。
相手はプロ。
何枚も何枚も上手をいってきます

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素人の常識なんて簡単に覆されます
そのとおりです。
繰り返します。
ここでもちいられている常識という単語は、一般のひとびとがもっている知識、という意味です。
長い年月をかけて蓄積された普遍的な原則ではありません。
銀行に対する常識のように、時代とともに変化するものです。

『気を付けて』って言われて気を付けられるレベルではありません。相手はプロ。何枚も何枚も上手をいってきます

こうした輩(やから)に打ち克つ常識を備えるためにはどうしたらいいのでしょうか。
その答は、香西咲さんのつぎのツイートにあります。

香西咲さんのツイッター(2016年6月12日)より、引用。

こう言った経験を踏まえて、せめて将来を担う人達の為に情報を共有できる場所を作りたいと思い、私は腹を括りました。
目先の誘惑に囚われて入ってくると痛い目見るし、でも本気で頑張る女優さんは応援したい。
さらに大事な事は子供達にきちんと性教育をしたい。
日本が遅れている部分はまずここ。

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香西咲さんのツイッター(2016年8月16日)より、引用。

『過去の性教育の曖昧さのツケが、現代若者の“望まない妊娠、性病、AV強要…”等の被害を生んでいる一つの原因なのではないでしょうか。』
と、何かの取材に声を上げそうになって目が覚めた。
家だ。 あ、おはようございます

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香西咲さんは非凡なかたです。
現状を嘆くだけではなく、先を見通しています。
まさに慧眼(けいがん。鋭い洞察力との意味)の持ち主です。
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2016年7月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年7月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年7月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年7月29日 香西咲さんのインタビュー記事が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
 --出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは
 A氏 当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年8月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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