一般の人々の疑問 ~香西咲さんはなぜ、現在も女優をつづけているのでしょうか?

香西咲さんのTwitter(2016年7月13日)より、引用。

契約書を縦に止めさせてもくれない、
かと言って事務所に居続けたら、
V撮影と性接待(勿論金銭のやり取りなし)に都合良く使われて青木亮に飼い殺しになる…本気で死にたかった。
あの頃の私はトラックに突っ込んで欲しかった。

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読むのがつらいです。
自分が感じているこの憤りをどこへぶつけたらよいのか。
このツイートを読まれたほかのかたたちも、ぼくと同じ気持ちかもしれません。
心がかきむしられます。
許せないです。
絶対に。
誰しもが共通して感じられた義憤なのではないでしょうか。
週刊文春では二週にわたって、このような香西咲さんの閉塞的な状況を詳細に叙述しています。

その後、香西さんは、各種メディアに登場されました。
その一連の記事や映像をみて、一般のみなさんがいまひとつ肯首できないのはつぎの点ではないでしょうか。

「なぜ香西咲さんは、現在も変わらずに、女優をつづけているのだろうか?」

この点について、香西咲さんは、丁寧にかたっています。
ただ、読者や視聴者にとっては、晦渋(かいじゅう。言語や文章などがむずかしくて意味のわかりにくいことの意味)かもしれません。
前半の部分(悪徳事務所時代)があまりにも衝撃的ですので、いまひとつ理解できないというかたもおられることでしょう。
そういうかたにとっては、前半と、後半(現在)との間に、ミッシングリンク(失われた輪)が存在しています。
正直ぼくも、時折、心が揺れます。
心が千々(ちぢ)に乱れます。

そういうとき、ぼくは、香西咲さんのつぎのツイートを拝見します。
これを読むと自分のなかにある漠(ばく)としたものがすべて氷解します。
雲散霧消します。

香西咲さんのTwitter(2016年7月18日)より、引用。

私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。

(後略。)

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これがすべてです。
リセットしたいが、もう変えることはできない。
ここに、香西咲さんの哀しみが表象(象徴)されています。

ここで、
現役女優から「死にたい」というメールが届く――AV出演強要の実態(下。2015年11月08日)
のなかに掲載されている記事から、その一部を引用させていただきます。

(引用)
<山下真史さんによる問>
女優たちはAVに出たくて出ていると思っている人も多いと思います

<PAPS相談員の金尻カズナさんのことば>
私たちの知っている現実では、彼女たちは、実際には身バレしているので、たとえ辞めたくてもこの業界以外の就職先がないような状況です。だから、『もはや、この業界でしか生きていけない。(後略。)
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つぎのようなツイートもあります。

香西咲さんのTwitter(2016年7月18日)より、引用。

私は出てしまった以上変えられない過去を踏まえ、前向きに生涯をどう構築して行くかを模索中です。
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週刊文春WEB(2016.07.07)より引用。)

香西氏は2011年10月にAVデビューしているが、当初はイメージビデオの撮影だと説明されていた。だが、組織的な“脅迫”や“洗脳”、“囲い込み”など手の込んだやり方で追い詰められ、香西氏は出演せざるを得なくなってしまった。

ちなみに、この犯罪行為を中心となっておこなった輩(やから)が、
(引用)
かつての所属事務所「マークス(後にマークスインベストメントと社名変更)」の青木亮社長
です。

香西咲さんはこいつらに、未来を破壊されたのです。

はなしは変わります。
最近ぼくは時折、「出演強要」などの語句をつかいまして、ネット検索をおこなっています。
過去1年半の間、ぼくは、香西咲さんが所属している業界の話題にふれることを忌避(避けるの意味)してきました。
目をそらしてきました。
この種の検索などは一度もしたことがありません。
昨年の9月に、AV違約金訴訟に関して、勝訴判決がでました。
今年6月には、出演強要をおこなったマークスジャパンの関係者が逮捕されました。
このときも、見出しを眺めたくらいで、記事の中身を熟読することはありませんでした。

最近、検索をしているとよく、俗にいう「まとめサイト」がヒットします。
ほとんどは途中で閉じてしまいますが、めずらしく最後まで斜め読みをしたページがあります。
そこには、荒井禎雄さんという元AV監督のツイートが4つほど紹介されていました。
意外性のある内容でした。
ぼくはこのような稚拙なサイトに書かれていることをそのまま信じるほど愚かではありません。
実際に荒井禎雄さんのツイッターへいって、読んでみることにしました。

当該本人は現在、ライターをされているようです。
とりあえず、今年の6月までのツイートを遡ってみました。
元AV監督となっていますが、現在でも明らかに業界寄りのかたです。
応援団といった趣もあります。
その姿勢ゆえ、ぼくには受け入れる素地がまったくありませんでした。
ただ、以下の書き込みは考えさせられるものがありました。
引用させていただきます。

<荒井禎雄さん(2016年6月12日)>
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思えば、去年の末から今年の1月辺りが山場だったんだよ。その時点でAV業界が危機感を持って「これまでの村ルール」を変えられなかった点で負け確定。ほんとどうしようもない。
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今の時点で何かセックスワーカー(今回のケースではAV)を守る手段を考えるとしたら、もうパッケージ商売(いわゆるDVD販売)という形でのAVは捨てるしかない。だから言っただろう、法律を厳密に解釈すればAVは違法なんだって。
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ちなみに、まだ捜査中なので表に出てない情報が色々あるんだけど、そっちもそっちで非常に絶望的な内容。モザイクが入ろうと入るまいと、AVは「警察の思惑次第でいつでも逮捕できるレベルで違法」なんです。これで誰の言い分が正しいかわかっただろう。
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それくらい、日本の法律はAV(というかセックスワーク)に対して厳しい。これまではそれを「当局の都合」でお目こぼしされていたんだけど、今やオリンピックに向けた浄化作戦が再び勢いを増しており、それとHRNなんかが噛み合っちゃった。その結果がコレというお話である。
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警察に「有害業務」を持ち出されたら、(ほぼ)セックスワーク全てが不法行為とされると考えていい訳で。本来はもっと早くセックスワークの業界がこうした法律の問題点を指摘して、改正なりなんなりに向かうべきだったよなあ。それが出来なかった時点で、こういう無茶苦茶な話になっても仕方ない。
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で、こんな状況になっても、セックスワーク業界を身体を張って守ろうなんて知識人や、社会的に影響力のある人間なんか出て来ない。これがさっきも言ったけどAV業界の最大のミスである「味方を作れなかった=世間に理解される必要性を軽んじた」ことのツケだ。もうどうにもならんよ。
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<荒井禎雄さん(2016年6月13日)>
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え~?今回のAV業界の騒動に対して「HRNが黒幕」とか言ってる連中がいるの?それはさすがに頭が悪すぎるだろう。
たまたま流れが一致した部分があるってだけで、HRNだの人権派弁護士だのが騒いだからって警察が働くわけないだろ。そこが要因じゃないよ。たまたま流れを使われただけだ
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<荒井禎雄さん(2016年6月16日)>
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そもそも、「その仕事は本当に合法なのか」が解らないような状況なのに、儲け至上主義でとにかく金が動いて、結果としてそれ目当てに参入してくる人間が増えすぎて、基礎知識のお勉強がおろそかになって、気付いたらこのザマってのが正解だと思う。創成期の先人に冷や飯食わすような業界だしな。
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<荒井禎雄さん(2016年6月18日)>
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「300本とか400本とかAV出てるのに強制されたはないだろ」という声が挙がっているが、セックスワーカーの事を思うなら「出ていた本数なんか問題じゃない」が実は正解。まともな精神状態が保てず、ある種の本能的な自己防衛として自ら洗脳してた可能性だってある
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騒動が大きくなりだした去年末くらいに、大手メーカーがもっと危機感をもって、やるべき事をやってれば、こうはなっていなかっただろうね。ほんと甘く考えすぎた、自分達にしか通用しない村ルールが永遠に続くと思い込んだ、その辺りが滅亡の直接の要因かもしれん。
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なかなか鋭い指摘です。
また、以下のツイートも大変興味深かったです。
業界に近いひとでも、つぎのようなことを考えていたようです。

<荒井禎雄さん(2016年6月26日)>
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AV業界の何が不幸って、AVという文化やジャンルのために言論で戦える人間が、ほぼ全員AV業界の外に出ちゃってることじゃないかねえ。現役のAV業界人で、AV業界の今後のための言葉を発せてる人間っているかい? いないとすれば、なんでいないのか理由は解る?それがAV業界の大失態だよ。
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プロレスが一度滅亡したも同然の状況に落ちたのと要因が似てる気がする。結局は大きな力を持った組織(団体、メーカー)の御用聞きみたいな言論しか許されなかっただろ?だから業界全体が逆風にさらされた時に、対抗手段がなくなるんだよ。
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順風満帆の時には耳障りな声だから潰しちまえだの脅しちまえだの考えるのかもしれんが、いざこうなると耳障りな声こそが世間一般に届く声だったりする。それを自ら潰して回ってた業界なんだから、そりゃ無抵抗なサンドバックにもなるよね。
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現役のAV業界人で、AV業界の今後のための言葉を発せてる人間っているかい?
大きな力を持った組織(団体、メーカー)の御用聞きみたいな言論しか許されなかっただろ?だから業界全体が逆風にさらされた時に、対抗手段がなくなるんだよ
順風満帆の時には耳障りな声だから潰しちまえだの脅しちまえだの考えるのかもしれんが、いざこうなると耳障りな声こそが世間一般に届く声だったりする

このツイートは、2016年6月26日におこなわれたものです。
荒井禎雄さんはいま、香西咲さんの言動をどのように評価されているのでしょうか。

本日、久しぶりにテニスをしてきました。
テニスコートへいくと、みなさんから驚きの声をもって迎えられました。
どうしてこんなにも休んでいたの、との質問ぜめにあいまして、返答に疲れました。
プレイのほうは、からだのキレが悪くて、ボールのコントロールもいまひとつでした。
サーブも最初のうちはなかなか入らず、難渋しました。
後半になると決まりだして、けっこう満足して帰ってきました。
テニスはやっぱり楽しいです。
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2016年7月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年7月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016月7月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016月7月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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