香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人の「焼酎好き」です。よろしくお願いします。
香西咲さんのTwitter(2014年12月17日)より引用。
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人から見て幼稚だろうとなんだろうと、自分が面白いと思う事をやれれば、人生はそれで十分なんだな、と。
他人に褒められるように生きる必要なんて、まったくない。
それが世の中に受け入れられるかどうかは、あくまで結果でしかない。
石ノ森章太郎さんの言葉が心に響く。
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あの偉大な石ノ森章太郎さんがそのようなことをいっていたのですか。
はじめて知りました。
勉強になります。
香西咲さんのツイートを読んでふと、作家の田辺聖子さんが書かれた文章を思い出しました。
「おかあさん 疲れたよ」(講談社文庫)の中に、次のようなせりふがでてきます。
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ただしいことを信条にしたらあかん。
どうせ、でけへん。
そんな高尚なこと。
たのしいことをしたらよろし。
ただしいとたのしい、一字ちがいで、えらいちがいや。
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かつて、山中鹿之助という戦国時代の武将は、
「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」
と願ったそうです。
かつてぼくも、これに近い生き方を模索したことがあります。
いまは中庸の精神で生きています。
あのころの自分を顧みるたびに、嗤ってしまいます。
ゲーテのことばをご紹介します。
(高橋健二 編訳「ゲーテ格言集」新潮社刊より引用。)
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喜んで事をなし、なされた事を喜ぶ人は、幸福である。
(「格言と反省から」)
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人生とは、愉しむものです。
愉悦の中から無限の可能性が生まれてくると思います。
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大切にしなければならぬのは、ただ生きるということではなくて、よく生きるということなのだ。
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これはプラトン(B.C.427年~B.C.347年)のことばです。
このことについて、宗教評論家のひろさちやさんが、新聞のコラムで次のようなことを書いています。
一部を引用します。
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ひろ さちやの ほどほど人生論(NO.18)
プラトンは「よく生きる」ことが大切だと言っていますが、その「よく生きる」というのはどういうことでしょうか。
戦争中であれば、国家のために命を投げ出して兵士として活躍することになりますか。
そして現在は、会社のために粉骨砕身し、会社が法律違反をしてもそれをもみ消す努力をすることがよく生きることですか。
それとも逆に、会社の悪事を告発することですか。
いずれにしても「よく生きる」ということの、その「よく」は国家や社会、企業や会社にとって都合の悪いことは、「悪い」生き方です。
だとすると、よく生きることが大切だ-というのは、いわゆる「滅私奉公」のスローガンです。
戦前の日本人は、徹底してこのスローガンを叩き込まれてきました。
戦後になっても、国家が企業に変わっただけで、わたしたちは自己犠牲ばかりを教えられてきたのです。
われわれは国家や企業のために生きているのではないのです。
まず自分自身が大事です。
それが基本的人権というものです。
つまり、われわれは「よく生きる」必要なんてありません。
自分の好きなように生きていいのです。
怠けて生きたければ怠けていいのだし、勤勉に生きたければ勤勉でいいのです。
ただし、自分は自分の好きなように生きていいのですが、他人もその人の好きなように生きる権利を持っています。
そのことを忘れてはいけません。
そして、他人が好きなように生きる権利を侵害してはいけないのです。
われわれ日本人はともすれば他人に、このように生きるべきだ-と、社会が公認する「よい生き方」を押し付ける傾向があります。
そのとき、わたしたちは個人の「自由」を無視しています。
大切なのは「自由」だと思います。
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読了後、爽快な気分となりました。
ぼくも常日頃より同じようなことを考えています。
もちろんプラトンは、企業の走狗(そうく)ではありません。
企業を利するために、
「大切にしなければならぬのは、ただ生きるということではなくて、よく生きるということなのだ」
といったのではありません。
この文章でひろさちやさんは、企業側の視点に立って論じています。
企業が考える「よく生きる」とは、いったいどういうことなのか。
そのことをいいたいわけです。
特段、プラトンそのものを批判しているのではありません。
プラトンの思想の根幹をなすのは、イデア論です。
イデアとは、完璧なもののことです。
人間が絶対に到達することのできない存在です。
プラトンは、完璧なものに近づくための努力を重視しています。
「よく生きる」とは、理想を追求していく過程を指します。
一応、申し添えておきます。
香西咲さんは胃と喉が痛いようです。
疲れがたまっているのかもしれません。
こういうときは薬を飲んで眠るのが一番です。
純文学作家の丸山健二も、エッセーの中でそのようなことを書いていました。
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