香西咲さんに紹介したい歴史のエピソード ~ソクラテスの弁明(その3)

香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人の「焼酎好き」です。よろしくお願いします。

昨日のつづきです。
B.C.399年(今から2413年前)4月27日、ソクラテスの処刑の日がやってきました。
当日の早朝、ソクラテスの友人や弟子たちは、ソクラテスが収監されている独居房へ参じました。
このときの様子を弟子のプラトンが著述しています。
本の題名は「パイドン(ファイドン)」です。

ちなみにプラトンは、ソクラテスに関して3つの書物を上梓(じょうし)しております。
「ソクラテスの弁明」、
「クリトン」、
「パイドン」、
です。

夕方になり、ソクラテスの処刑の時間が近づいてきました。
「パイドン」のなかから、最期の場面を一部、引用します。
文章は、リライトしました。
内容も、読みやすいように、再構成してあります。

役人がやってきました。
ソクラテスを一瞥したのち、口を開きました。

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■役人
さあ、わたしが何をいいにきたかおわかりでしょう。
ごきげんよろしゅう。
逃がられない運命をできるだけ心静かに耐えるようにしてください。
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■ソクラテス
きみも元気でいるように。
ぼくもきみがいったようにするからね。
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役人が退室します。

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■ソクラテス
なんてやさしい男なのだろう。
いつもぼくのところへきて、時々話し合ったが、誰よりもいい人間だった。
心からぼくのために泣いてくれる。
だが、クリトン、彼のいった通りにすることにしよう。
毒をもってこさせてくれないか。
もうすりつぶされていたらね。
もしまだならその毒をすりつぶすようにいってくれ。
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処刑の方法は毒殺です。
有毒植物のトリカブトを使っておこなわれます。
周囲の者たちは、ソクラテスが毒を飲むのを先延ばしさせようとします。
ソクラテスは毒を催促しました。

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■ソクラテス
生きながらえることで何かもうけになるという錯覚を人々はもつようだが、それは何の利益にもならない。
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役人が毒をもってきました。

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■ソクラテス
ごくろうさま。
きみはこれにくわしいはずだが、どうすればいいのかね?。
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■役人
ただ飲んでから足が重くなるまで歩きまわればよいのです。
それから横におなりなさい。
そうすれば自然に利(き)いてくるでしょう。
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役人はソクラテスに、毒の入った杯(さかずき)を手渡しました。
ソクラテス
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(プラトンによる回想)

あのかたは、それをいかにも落ち着いて受け止められたのです。
少しもふるえず、顔の色も顔つきも全然変えられずに、いつものように牡牛(おうし)のような目つきでその男をみつめて尋ねられました。
この飲み物を少しばかりある神様にささげるのに使うのはどうだろうか。
かまわないだろうか。
それともだめだろうか、と。

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役人がいいました。
決まった分量しかつくらないから、それはむずかしい、と。

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■ソクラテス
わかりました。
だが、神々に祈りをささげることだけなら許されるだろうし、またしなければならない。
この世からあの世への旅が幸せであるようにね。
これがぼくの祈りだ、どうかかなえられますように。
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(プラトンによる回想)

こういわれると同時にあのかたは杯(さかずき)を口にあてて、いとも無雑作に平然と飲み干されました。

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ソクラテスの周囲の者たちが嗚咽します。
ソクラテスがたしなめます。

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■ソクラテス
こういうことがあるといやだから女たちを帰らせたのにあなたたちまで泣いてどうするんだ。
ひとは心静かに死ぬべきだと聞いている。
さあ、落ち着いて、くじけないで、いてくれたまえ。
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(プラトンによる回想)

ぼくたちはそれを聞いて恥ずかしく思い、涙を押さえました。
あのかたはあちらこちら歩きまわっておられましたが、足が重くなったといわれて仰向けに休まれました。
あの男(役人)が、そうするようにいったからです。
すると毒を渡した男が、あのかたのおからだに触り、しばらくしてから足先や爪のほうを調べそれから足の先を強く押して、感じがあるか、と尋ねました。
ない、とあのかたは答えられました。
次にまた脛(すね)に同じことをし、こうしてだんだん上にあがっていって、しだいに冷たくなり硬くなっていくのをぼくたちに示しました。
そして、もう一度触ってみて、これが心臓まできたらおしまいです、といいました。
もうほとんどお腹のあたりまで冷たくなっていましたが、そのときあの方は顔の覆(おおい)がかかっているのを取っていわれました。
これが最後のおことばになったわけです。

「クリトン、アスクレピオス神にニワトリをお供(そな)えしなければならない。忘れないで供(そな)えてくれ」

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アスクレピオス神は、医療の神です。
ソクラテスは以前に病気をして、その後、恢復しました。
そのとき、神にお礼をささげようと思いました。
それがまだ果たせずにいました。

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(プラトンによる回想)

承知した、とクリトンがいわれました。
「まだ他にいうことはないか?」
クリトンがこう尋ねられたとき、もう答はありませんでした。
ほんのしばらくしておからだがピクリと動き、あの男(役人)が覆(おおい)をとるとあの方の目はじっとすわっていました。
それをみてクリトンが口と目を閉じてあげました。
これがぼくたちの友、ぼくの知る限りでは、同時代の人間のなかでもっともすぐれた、もっとも賢い、最も正しいというべき人の最期でした。

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香西咲さんのブログ(近況報告)より引用。

咲はここ1ヶ月くらい、意識的に電波断ちをしていました。

親友達とニューカレドニアに行ったり。
国内でも電波が通じにくい山の中に行ってみたり。

・・・何故かって?
→本当の自分を知るためです。

いつも電波のある所にいると
たまに
ファンの皆様の意見=自分の意見
と錯覚してしまう事があります

本当の自分の意見が見えづらくなってしまいます。

プラトンは、
「民主主義がソクラテスを殺した」
と嘆(たん)じました。
民主主義とは、多数決です。
残念ながら、多数を占める意見がすべて、正しいとは限りません。
往々にして間違いをおかします。
香西咲さんは聡明なかたです。



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