香西咲さんに紹介したい歴史のエピソード ~ソクラテスの弁明(その2)

香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人の「焼酎好き」です。よろしくお願いします。

昨日は、ソクラテスに対して有罪の判決がくだされたところまで書きました。
裁判はまだつづきます。
次は、どのような懲罰にするのかを決めます。
当時のギリシアでは、原告と被告がそれぞれ、自分の希望する刑を提案することができました。
陪審員は両者の案を比較、検討して、どちらかに投票します。
ソクラテスを訴えた側は、死刑を求めました。

ソクラテスにとって二回目の弁論がはじまりました。

死刑の回避は、それほどむずかしいことではありません。
ほとんどの者が、死刑は酷である、と思っています。
ここでソクラテスが、誰もが納得するような、ほどほどの刑罰、を提案すれば良いわけです。
自ら進んで国外に追放されることを望めば、確実に賛意を得ることができました。

ソクラテスは次のようなことをいいました。

わたしは罰せられるようなことは何ひとつしていません。
アテネの市民の幸福のためにわたしは、自分のための仕事をいっさい放棄して、神の命じた仕事をやっていました。
だから感謝されこそすれ、自分を罰するような提案をする用意はありません。

わたしは神の使命を遂行するために、何も仕事をしていません。
貧乏です。
国賓(こくひん)をごちそうしてくれるようなところで、わたしにごちそうを食べさせてくれるのが、わたしに一番ふさわしい報(むく)いです。

わたしにはあくまで罪はないと思いますが、みなさんが有罪だと思うのでしたら判決に服しましょう。
まあ、罰金ぐらいが適当だと思います。

わたしは貧乏ですので、罰金を1ムナ(700円)くらいしか払えません。
しかし友人たちが30ムナくらいなら出してくれるというから、それくらいの罰金ではどうでしょうか。

陪審員たちは憤激しました。

投票がおこなわれました。
500人の陪審員のうち、361人が死刑の意を示しました。
ソクラテスの刑が確定しました。

アテネでは宣告後、24時間以内に執行されることになっていました。
ソクラテスの場合は、祭りの関係で、処刑が30日間延期されました。
この間を利用して、友人のクリトンや弟子のプラトンたちが、牢屋の番人を買収しました。
仲間たちがソクラテスと面会します。
国外への逃奔を勧めました。

ソクラテスはこの申し出を拒否しました。
弟子のプラトンは、クリトンとソクラテスの会話を本にまとめています。
題名は「クリトン」です。

脱獄を勧める友人のクリトンに対して、ソクラテスは次のようなことをいっています。

ポリスの命令は絶対であり、法は神聖である。
法はこれまで自分を育てて、保護してくれた。
その法にしたがうことは、よき市民であるための義務である。
仮にその法が悪い、または間違っているとしても、逃亡という不正な行為で法に仕返しをするのは、まちがいである。

判決は間違っていたとしても、それは法そのものの誤りではない。
今回の判決は堕落しきった市民から加えられた不正な行為なのだ。
その不正を否定するといって、法の存在そのものまでを否定することは自分の本意ではない。

アテネの法によれば、市民は8歳になれば、その法に不満なものはいつでもアテネを去る権利を与えられている。
にもかかわらず、その自由を行使しないで70年もアテネに住んできたのは、その法を認め従うことを約束したということだ。
今さらその法がいやだといって、法を破ることは契約違反といえよう。
契約違反は何より悪である。

さらにこのようなやりとりもしています。
田中美知太郎訳「クリトン」(中央公論社刊)より引用。
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ソクラテス
そこで、こんどは、もう一つ、こういうのはぼくたちにとって、依然として動かないか否(いな)かということを、よくみてくれたまえ。
それはつまり、大切にしなければならないのは、ただ生きるということではなくて、善(よ)く生きるということなのだというのだ。

クリトン
いや、その原則は動かないよ。

ソクラテス
ところで、その「善(よ)く」というのは、「美しく」とか「正しく」とかいうのと同じだというのは、どうかね?
動かないだろうか、それとも動くだろうか。

クリトン
動かないよ。

ソクラテス
ぼくたちの主張では、(略)とにかく不正というものは、善(よ)いものでもなければ美しいものでもない、それは、これまでに何度もわれわれが同意したとおりだ、ということになるのかね?

クリトン
それだ、ぼくたちの主張は。

ソクラテス
それなら、どんなにしても、不正をおこなってはならないということになる。

クリトン
むろん、そうだ。
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ソクラテスは頑(かたく)なでした。
やがて1か月が過ぎ、処刑の日をむかえました。
つづきは明日のブログでご紹介をします。

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香西咲さんのTwitter(2014年11月29日)より引用。

他人にどう思われてるかは分からないけど、
今現在頑張ってる私は自分が好きで、生まれ変わっても自分でありたい(๑˙ᗨ˙๑)♡

ソクラテスはかつて、次のようなことをいっていました。
ちょっと尊大かもしれません。
これはソクラテスのことばですので、ご容赦ください。

良い評判を得る方法は、自分自身が望む姿になるよう努力することだ。

よりよく生きる道を探し続けることが、最高の人生を生きることだ。



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